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最後の夏に見上げた空は〈2〉 (電撃文庫)

最後の夏に見上げた空は〈2〉 (電撃文庫)

個人的には凄く好きな作品なんですけどね。
まぁこの、「なんとも目立たない感」も好きな理由の一つなんですけどね。
こう、前回からちらっと見えてた主人公の恋心が、意識としてはっきり現れてきました。
その辺もいいんですけど、やはり後一年しか生きられないと決められてる子供たちの、どうしようもない虚脱感だったり、復讐の念だったり、諦めだったり。
じゃなければ、限られた環境の中でも、輝いた一年にしようと、必死に前を向いて生きていく子達。
それらの絡み合いも絶妙。
決して未来が明るくて、生き生きとしたキャラクターが描かれた作品ではないです。
でも、それでも。生きてるんだから。精一杯生きるのがどこがいけないのか。
恋をするどこがいけないのか。友人のために力を尽くすどこがいけないのか。
なんだかそんなメッセージを感じました。僕だけなら別にいいです。不貞寝します。