メイド長的漫画の話。

いや、ちょっとしたきっかけで、漫画を5作品だけ残せと言われたら、何残す?って話になりまして。
そこは元来マイナー好きの僕ですよ。結構な人が口を揃えて「何それー。」ですよ。畜生。
その中でも一番知名度が低く、尚且つ僕が一番好きな作品。

ヤサシイワタシ(1) (アフタヌーンKC)

ヤサシイワタシ(1) (アフタヌーンKC)

ヤサシイワタシ(2)<完> (アフタヌーンKC)

ヤサシイワタシ(2)<完> (アフタヌーンKC)

「魅力ねー。」「どこが面白いの?」
そりゃぁ「面白い」って観点で見たら完全アウトな漫画。
どこをどうひっくり返しても「面白く」はない。
ただこの生々しさとか、何かを考えさせられる感じとか。
その感じがすっごい引っかかる作品。
この作品、読んだ後に色々考えてしまう。
自分の在り方とか、生き方とか。
でもそんなものに簡単に答えは出ないわけで。簡単に出れば、皆幸せに生きてるわけで。
そういうことをふと考えてしまう。
だから最後の台詞で、「優しい自分でいられるように」ってのがある。
そりゃそういられればすごくいいだろうし、自分もそうでありたいと思う。
でもそういう風にいるのもすごく難しいこと。ハネムーンサラダの後書きで、二宮ひかる氏が言っていたように。(こっちは「いい人」って表記だったか)
…だから悩まずにはいられないんだろうなぁ。とかとか。
でもやっぱり僕も願わずにはいられない。「優しい人でありたい」と。


大分逸れましたが、テーマも重ければ、話も重い。人に薦める作品ではない。でもものすっごく好き。
サークルクラッシャーの文献としても挙げられるらしいですが、キャラ的にはそうなんでしょうけど…。うーん。それだけ目的で読む漫画ではないような。
ちなみにひぐちアサ氏は今、「おおきく振りかぶって」を大人気連載中。大分毛色が違いますが、こっちもこっちで面白いので是非。